
配当性向と総還元性向:株主還元の方針を比べる
企
企業データラボ
·財務指標
配当性向・総還元性向・配当利回りの違いと計算式を解説します。配当だけでなく自己株式の取得も含めた株主還元の方針を、競合と比べるときの見方と注意点(一時的な利益・特別配当など)も紹介します。
自社の株主還元は、競合と比べて手厚いのか、控えめなのか?
- 利益のうち、どれだけを配当に回しているのか
- 自己株式の取得も含めると、どれだけ株主に返しているのか
- 配当利回りの高さは、続けられる水準なのか
株主還元の方針は、投資家が企業を評価するうえで重要な要素です。配当だけでなく、自己株式の取得も含めた全体の還元を見ることが増えています。ただ、配当と自己株式の取得の額を各社の資料から集め、何年分も並べて比べるのは手間がかかり、一時的な利益や特別配当で数字が跳ねた年も見分けにくくなります。
配当性向と総還元性向の計算式で、還元の方針を比べられます
配当性向
配当性向(%)= 配当金の総額 ÷ 当期純利益 × 100
総還元性向
総還元性向(%)=(配当金の総額 + 自己株式の取得額)÷ 当期純利益 × 100
配当利回り
配当利回り(%)= 1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100
それぞれが表すもの
配当性向は利益のうちどれだけを配当に回したか、総還元性向は自己株式の取得も含めてどれだけ株主に返したかを表します。配当利回りは、投資した金額に対してどれだけ配当を受け取れるかの目安です。
比べるときの注意
- 一時的な特別配当や記念配当で数字が跳ねることがある
- 利益が大きく落ちた年は配当性向が見かけ上高くなる
- 成長投資を優先する会社は還元を抑える方針のこともある
還元の水準だけでなく、成長投資とのバランスや、方針の安定性(累進配当など)もあわせて見ると、各社の考え方がより明確になります。
配当を続ける余力を5年の累計で見る「減配しにくい会社を探す:5年累計のフリーキャッシュフローで配当の余力を測る」、利回りの高さに隠れた危うさを見抜く「高配当の罠を避ける:3年の配当性向とフリーキャッシュフローで見抜く」、「連続増配の会社を式で探す:5期分の1株配当を毎年比べる」もあわせてご覧ください。
企業データラボなら、株主還元の水準を全上場企業で比べられます
企業データラボでは、還元の指標を式にすれば、約3,700社すべてに同じ定義で計算されます。過去の期の数字も使えるので、数年の推移や累計で見て、一時的に跳ねた年に左右されにくい比べ方もできます。
結果で並べ替え・絞り込みをすれば、還元の手厚い会社を探したり、競合と並べて方針の違いを確かめたりできます。
配当性向・総還元性向を約3,700社で計算し、競合と還元の方針を比べられます。
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