財務データで行う競合分析の進め方:比べる会社・指標・期間の決め方

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·競合分析

上場企業の財務データを使った競合分析の手順を、比べる会社の選び方、目的に合った指標の絞り方、決算期のそろえ方と連結・単体の使い分け、数字の背景の確かめ方の4つの段階に分けて解説します。

競合と比べて、自社はどこが強く、どこが弱いのか?

  • 同業の中で、自社の収益力や資本の効率はどのくらいの位置にあるのか
  • どの会社と比べれば、意味のある比較になるのか
  • 何年分、どの指標を並べれば差の理由まで見えるのか

競合分析は、決算書を会社ごとに集め、何年分もさかのぼって表に写すところから始まりがちです。比べる会社・指標・期間を決めないまま数字を集めると、決算期や連結・単体の違う数字が混ざり、差が実力なのか集計のずれなのか分からなくなります。

「どの会社と・何を・どの期間で」を決めれば、競合分析はぶれません

競合分析は「どの会社と」「何を」「どの期間で」比べるかを最初に決めると、ぶれずに進められます。ここでは、上場企業の財務データを使って競合を比べるときの基本的な手順を4つの段階で整理します。

1. 比べる会社を決める

まず、同じ業種の上位企業に加えて、事業の中身が近い会社を選びます。業種の分類だけで選ぶと、事業の構成が大きく違う会社が混ざることがあります。売上の規模が10倍以上違う会社は、比率の指標(利益率・回転率など)で比べるのが基本です。

  • 同じ業種で売上の規模が近い会社
  • 主力の事業・顧客層が重なる会社
  • 非上場でも有力な競合(手入力で数字をそろえる)

2. 見る指標を決める

目的によって見る指標は変わります。収益力なら営業利益率、資本の効率なら ROE や ROA、安全性なら自己資本比率、成長力なら売上高の伸び率が代表的です。指標は3〜6個に絞ると、表が読みやすくなります。

3. 期間と区分をそろえる

決算期が違う会社を比べるときは、近い期どうしを並べます。また、連結と単体を混ぜないことが大切です。

上場企業の決算には、子会社を含めたグループ全体を1つの会社とみなして作る「連結」と、親会社が法律上の1つの会社として作る「単体(個別)」があります。持株会社のように事業を子会社で行っている会社では、単体の数字には事業の実態がほとんど表れません。競合分析では、原則として連結で比べます。

  • 原則は連結どうしで比べる
  • 子会社を持たず連結の決算が無い会社と比べるときは、相手の単体と並べ、その旨を表に明記する
  • 1つの表に連結と単体を混ぜない
  • 配当の原資となる利益(親会社の分配可能額)を確かめるときは単体を見る

4. 数字の背景を確かめる

大きな差があれば、決算短信や適時開示で理由を確かめます。一時的な損益(減損・売却益など)や会計基準の違いで数字が動いていることもあります。

競合との利益率の差を原価と販管費に分ける方法は「営業利益率の差の要因分析:原価率と販管費率に分けて3期の推移で競合と比べる」、複数の指標を1つの点数にまとめて比べる方法は「スクリーニングをスコアリングする式:MIN と MAX で条件を0〜100点に変える」で紹介しています。

企業データラボなら、競合との比較表がすぐにそろいます

企業データラボでは、比べたい企業を選ぶだけで、期ごと・連結と単体ごとの表と株価のグラフがそろいます。決算書を会社ごとに集めて写す手間はかかりません。

独自の指標も式で定義すれば、すべての比較先に同じ定義で当てはめられます。式は約3,700社すべてに計算されるので、結果で並べ替えて、業界の中での自社の位置も確かめられます。

比べたい競合を選ぶだけで、期ごとの財務の表と株価のグラフを並べて比べられます。

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